女性の働き方をサポートする動きが活発なIT業界

業界によって男女比はだいぶ異なりますが、大多数が男性で、女性の数が圧倒的に少ない業界は珍しくはありません。IT業界も男性の割合が圧倒的に多く、女性の割合は1割から2割程度で、男女比がかなり偏っています。このような、いびつな状態になっている理由として挙げられるのが、勤務時間の長さです。

IT業界は慢性的な人手不足に悩まされていますが、人手不足であっても、納期は守らないといけません。納期を守るための残業や泊まり込みが多発した結果、イメージが悪化し女性から敬遠され、人手不足が解消されないという悪循環に陥っています。実際のところ、女性エンジニアが泊まり込みを求められるケースはまずありませんが、残業が多めなのは事実であり、女性から敬遠されるのも仕方のないことです。

ただ、少しずつではありますが状況は変わっており、2018年には、女性エンジニアの転職件数が2009年の4倍になりました。女性エンジニアが増えている要因として挙げられるのはダイバーシティで、多様性と訳されるダイバーシティは、世界中で働き方の意識を変えつつあります。IT業界はダイバーシティに積極的な会社が多く、女性が働きやすい職場環境を整えるところも増えました。また、女性エンジニアを支援する動きも活発になりつつあり、女性向けのキャリアスクールやプログラミングスクールも登場しています。まだまだ女性エンジニアの数は少ないものの、今後、IT業界の男女比は改善されていくでしょう。